迷惑メール白書2021
日本データ通信協会(デ協と略すのですね。)から、迷惑メール白書2021が発行されました。ダウンロードは無料です。
「迷惑メール」白書というと、怪しげな投資や出会い系など、個人を狙ったメールが私用のスマートフォンに送られてくる事象を対象としているように考えてしまいますが、この白書では、いわゆるビジネスメール詐欺(BEC)など企業が直面する問題についてもかなり力を入れた記述がされています。
※ ビジネスメール詐欺(BEC)は、IPAが毎年出している「情報セキュリティ10大脅威」でも、2021年版の「組織」の5位にランクインしています。
技術的な対策についての説明も充実していて、特に送信者側での対応については、OP25B、SPF・DKIM・DMARCなど、情報処理安全確保支援士試験で問われているような内容について説明が加えられています。
また、個人的には、ちょっと観点が違いますが、特電メール法、特商法の執行状況についてまとめた箇所(白書75~79頁)がメール等を使った広告宣伝を行っている企業へのアドバイスの際に、海外における同種規制をまとめた表(白書44~45頁)が海外展開を検討する企業へのアドバイスの際に、それぞれ役に立ちそうだと思いました。
いろんな読み方のできる、読み応えのある内容だと思います。